令和6年度 会長挨拶  会長 北條 正

 昨年度に引き続き会長という重責を担うことになりました。もとより微力ではありますが、会員の皆様や地区研究会、関係諸機関の御理解・御支援をいただきながら、役員とともに力を合わせて県事研活動がより前進できますよう精一杯努めたいと思います。昨年度までは15の地区研を以て組織されてきましたが、児童生徒数の減少等に伴う学校の統廃合等の理由により中高事務研と飯水事務研が合併しました。本年度は14の地区研との連携を一層はかりながら活動をすすめていきます。

 さて、文科省は昨年度、質の高い教師の確保特別部会を組織し、教師を取り巻く環境整備について緊急的に取り組むべき施策(提言)を行い、教師の専門性の向上と持続可能な教育環境の構築を目指して昨年度だけでも10回に及び部会を開催しています。教師に関わる検討が内容の中心ですが、その検討部会の中では学校事務職員が専門性を生かして積極的に学校運営に参画することが、教師を取り巻く環境整備の推進につながると事務職員の役割についても期待を含めて言及されています。

 その反面で文科省の「つかさどる改正」から7年、長野県教育委員会の「標準的職務表の改定」から3年が経過しましたが、学校運営への参画等に対して、様々な要因により会員個々の差が生じていることも事実ではあります。

 この表裏の事実を受け止める中で、会員が己の事と捉え、チーム学校の一員として学校運営に参画し、教師を取り巻く環境整備を含めた各学校での取り組みを日々行っていくことで、期待に応えられる学校事務職員になり、文科省、県教育委員会の目指す学校事務職員に近づいていくと感じております。

 昨年度、県事研は負担軽減、組織作り等の改善を検討し実践をすることを目的に、「トライアンドエラー」の精神で新たな取り組みに挑戦し、実践してまいりました。今年度も研究基本テーマ「学校教育目標達成のために組織の中で機能する学校事務」を掲げ研究活動を推進する中で、会員一人一人のウェルビーイングの実現や成長につながるより良い組織作りを目指したいと考えます。このことが県事研や地区研活動の活性化にもつながると信じています。

 そのためには失敗を恐れず、仲間と一緒にお互いの立場を尊重(アサーション)しながら検討を行い様々なチャレンジをする、「チャレンジ&アサーション」の精神で実践していきたいと考えております。

 上記の思いを具現化する為に、オンラインを活用し全ての事業の実施、研究部では標準的職務表の研修の継続、第Ⅲ期研究実践計画の推進、事務指導書の構成の見直し、研修部は会員が積極的に参加し、学びを得ようと期待するような県研修大会や事務研究の企画運営、情報部は県事研HPの活用を含めてDX化についての検討、総務部は財政等検討委員会の中間答申を踏まえ、県事研活動の事業・役員・委員の負担軽減・会費や予算運営・旅費取扱要領についての見直しや改善、の活動を推進していきます。この全ての活動が今後の教育事務の推進や人材育成につながると考えております。

 今年度の事業を推進するにあたりましては、教育委員会や校長会、関係機関との連携を一層深めるとともに、会員の皆様方からの意見反映をはかりながら、県事研活動を推進していきたいと思いますので、御支援御協力をよろしくお願いいたします。